宮和田に出現した「しゃべる特売パペット」と静かに踊る買い物客たち
※この話はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。
入口で「いらっしゃいまふ〜」と鳴く袋型パペット
茨城県取手市宮和田。
スーパーマーケット・タイヨー藤代店の出入口で、突如現れたのは――
丸みを帯びたボディに、ぬいぐるみ素材の肉厚感。
そして“しゃべるチラシ”。
それは、店内の販促パネルが「自発的にパペット化」したと見られる存在で、
来店者に「今日のイチオシは〜まぐろ切り落としだぷぅ〜」と柔らかい声で語りかけてくる。
しかも、その声に耳を傾けた高齢者の一部は、しばらくその場を離れられなくなったという。

「値引き札があたたかい」「手書きPOPがやたら感情的」
現地調査では、POP広告に「手が生えていた」という報告も。
特に“半額”シールがほんのり温かく、「今貼られた感」が強いらしい。
また、一部の陳列棚では「にんじんパペット」「ウィンナーパペット」など商品そのものが喋り始め、
子どもたちの間で「食べられないけど愛着湧く」と話題になっている。
スーパー全体に微弱な低周波が漂っており、
専門家は「消費と感情のバランスが物理化した可能性がある」と警告している。
店長コメント「…いや、正直助かってます」
タイヨー藤代店の店長はコメントで、
「販促スタッフの人手が足りなかったので、むしろ助かってます」と語った。
ただし、「あのキャベツは絶対こっち見てました」と、やや動揺の色も見せている。
現在、店内では“パペットが気に入った商品を薦めてくる”という逆転現象が起きており、
買い物の主導権が完全に布の側に移行している模様。
編集部コメント
“あたたかい売場”という言葉が、本当にあたたかくなる日が来た。
ついでに脳もぬるくなって、財布の紐がほどける。
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