町にあらわれた「お」だけのかんばん
ある日、町のはずれにふしぎな看板があらわれました。
白い四角いかたちに、黒い文字で「お」。それだけです。
「おに?」
「おすし?」
「おかし?」
何のことかまったくわかりません。
でもこの看板、通りかかる人がなぜか立ち止まり、スマートフォンを出して、じっと見つめたり、写真を撮ったりするのです。
そして――なぜか笑顔になります。
どうして笑うの?
見ているだけでは、なんの意味もないはずの「お」。
でも、なぜかおもしろく感じてしまうようです。
ある小学生は言いました。
「“お”って、なんかかわいくて…ぼーっと見てたら笑っちゃった!」
ちがう学校の先生は、こんなことを話してくれました。
「意味がないからこそ、見た人が自分なりに想像して楽しんでいるのかもしれません。」
たしかに、「意味がないもの」に何かを感じてしまうのは、人間だけかもしれませんね。
SNSでも話題に!
この看板の写真は、インターネットでも大人気です。
- 「“お”に会えたから今日はラッキー!」
- 「“お”の横で写真撮ったよー!」
- 「なんかずっと見てたら好きになってきた…」
今では、この「お」看板を探しに町を歩く人までいるそうです。
けっきょく、「お」は何だったの?
今のところ、誰が、何のためにこの看板を立てたのかは、わかっていません。
でも、見るだけでちょっと楽しくなる。そんな不思議な力が「お」にはあるのかもしれません。
編集部コメント
人は、ときどき“わからないもの”に、ひかれる。
それが、知りたい気持ちのはじまりかもしれない。

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